朝、目が覚めた瞬間に「今日は仕事へ行きたくない」と思ったことはありませんか。
そんな自分を責めてしまう人は少なくありません。
「みんな頑張っているのに、自分だけ弱いのではないか」
「甘えているだけかもしれない」
そう考えて、無理に出勤を続けてしまう方もいます。
私は20年以上、産業医として企業で働く多くの方と面談をしてきました。その中で感じるのは、「仕事に行きたくない」という気持ちは、決して珍しいものではないということです。
もちろん、一時的な疲れでそう感じる日もあります。一方で、心や体が休息を求めているサインであることもあります。
この記事では、「仕事に行きたくない」と感じた朝に、まず確認していただきたい5つのポイントをご紹介します。
1.その気持ちは今日だけですか? それとも何日も続いていますか?
誰でも疲れている日はあります。
大切なのは、「一時的なもの」なのか、「続いているもの」なのかを振り返ることです。
例えば、
- 月曜日だけつらい
- 大きな仕事の前だけ憂うつになる
という場合もあります。
一方で、
- 毎朝起きるのが苦しい
- 数週間以上続いている
- 休日も気持ちが回復しない
という状態であれば、心や体からのサインかもしれません。
2.眠れていますか?
睡眠は心の健康を映す鏡です。
次のようなことはありませんか。
- なかなか寝つけない
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝早く目が覚めてしまう
- 十分寝ても疲れが取れない
睡眠の問題が続くと、集中力や判断力が低下し、仕事にも影響が出やすくなります。
3.食欲や体調に変化はありませんか?
心の疲れは、体にも表れます。
例えば、
- 食欲がない
- 食べ過ぎてしまう
- 胃が痛い
- 頭痛や肩こりが続く
- 動悸がする
こうした変化が続いている場合は、無理をし続けないことが大切です。
4.仕事の何がつらいのか、言葉にできますか?
「仕事に行きたくない」と感じても、その理由は人それぞれです。
例えば、
- 業務量が多すぎる
- 人間関係に悩んでいる
- ハラスメントを受けている
- ミスが続いて自信を失っている
- 将来への不安がある
理由がはっきりしないこともあります。
まずは、「何が一番つらいのか」を紙に書き出してみるだけでも、頭の中が整理されることがあります。
5.一人で抱え込んでいませんか?
「まだ頑張れる」
「迷惑をかけたくない」
そう思って相談をためらう方は少なくありません。
しかし、産業医として多くの方と接してきた経験から言えるのは、早めに相談した方ほど、回復への道筋が立てやすいということです。
相談相手は、
- 信頼できる上司
- 人事担当者
- 産業医
- かかりつけ医
- 心療内科・精神科
- 家族や友人
など、必ずしも一人に限定する必要はありません。
「仕事に行きたくない」は、心からのメッセージかもしれません
「仕事に行きたくない」と感じること自体は、誰にでも起こり得ます。
だからこそ、その気持ちを「甘え」と決めつけるのではなく、「今の自分は何を必要としているのだろう」と立ち止まって考えてみてください。
もし、つらさが続いている、日常生活にも影響が出ている、自分ではどうにもできないと感じる場合は、早めに医療機関や職場の相談窓口に相談することをおすすめします。
今日できる、小さな一歩
この記事を読み終えたら、ぜひ次の3つのうち、一つだけでも実践してみてください。
- 今の気持ちを紙やスマートフォンのメモに書き出してみる。
- 昨日からの睡眠や体調を振り返ってみる。
- 信頼できる人に「少し話を聞いてほしい」と伝えてみる。
一人で抱え込まなくて大丈夫です。
Compassは、これからも働く人、管理職、企業が安心して次の一歩を踏み出せるよう、現場で役立つメンタルヘルスの情報をお届けしていきます。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を行うものではありません。症状が続く場合や日常生活に支障がある場合は、医療機関へご相談ください。

コメント